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ASHINO KOICHI +plus

彩書家・蘆野公一の日々のつれづれ

乾いた風 

2022/02/16
Wed. 15:44




ついこの間まであった家が無くなっていた。

遮られていた空が見え、知らない土地にいる気がした。



IMGP1365.jpg



何も無くなった土地の上には乾いた風が留まっていて、空っぽの冷蔵庫のように静かだった。

前の電柱には何かのシールを剥がした痕があった。

留まっていた風が急に自分に向かって吹いた気がして、ポケットのハンドクリームを握った。


  
 

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