ASHINO KOICHI +plus
彩書家・蘆野公一の日々のつれづれ
落ちてきたミステリー
2015/06/16
Tue. 16:41
家に帰ると、ドアポストに紙が一枚、外から見えるように挟んであった。
上の階に住む人からだった。
ベランダに物を落としてしまいました。という内容で、夜にまた訪れるらしい。
疲れ果てて帰って来て、これから頭と体を回復させるために軽く意識を失う予定だったので、いつ来られるか判らない状況はどうしても避けたい。こちらから届けるのはめんどくさいし・・・。ドアポストに紙を残したままであれば、まだ帰ってないと判断し、訪問はないだろう。そう踏んだ。
とりあえず、落としたものだけ確保しておこうと思い、ベランダに出る。
そこには考えられないものが落ちていた。ミステリーを一冊書けるぐらいの不可解さ。
これは一刻も早く返さなければならない、と部屋を出たところでちょうどよく上の方が来訪。
よかったよかった。という話。

その日を境に、上の階の生活音があまり聞こえなくなった。
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