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ASHINO KOICHI +plus

彩書家・蘆野公一の日々のつれづれ

ケイコのキオク 

2017/10/06
Fri. 04:57



近所の本屋の二階にある二十畳ほどの大きな和室が、小さい頃に通っていた書道教室だった。
窓際は広縁になっていて、みんながそこに荷物や上着を置いてから席に着いた。
畳の上には細長い机がいくつも並び、座る場所は各自だいたい決まっていた。
先に来た誰かが「だいたい私の席」に座っていたりすると、止む無く他の席で書き始めるのだが、見慣れない眺めでの紙との対峙は気持ちが落ち着かず、あまり良い稽古にはならなかったような気がする。



IMGP5355.jpg



いま、6歳付近の子を何人か教えているのだが、その子たちが理解できる言葉を使ってわかりやすく説明するのが、難しくて仕方がない。
わかりやすい言葉を使おうとするあまりに、自分ですらよくわからない文章になっている。子供ももちろん珍紛漢紛で、首を傾げながらなんか痛々しい表情をして聞いてくれている。



毎週金曜日に書道教室はあったが、6歳から12歳まで一度も休んだ記憶がない。これはいま考えるとすごいことだと思うのだ。自分の話ね。



 

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