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ASHINO KOICHI +plus

彩書家・蘆野公一の日々のつれづれ

「押入れのちよ」 

2009/01/20
Tue. 03:39

「押入れ」は、しばしば私の夢の中に登場する。
私を客観視する、もうそこに私の視点が組込まれた装置として現れる。
わずかに開いた襖から細長い光が漏れ、居室にいるもう一人の私が見える。
向こうはこちらに気づいていない。
押入れから視点が移動することはなく、ずっともう一人の私を監視している。
そんな夢をたまに見て、目が覚めることがある。
気になる夢だった場合、権威筋に頼った解釈はせず、独自の夢判断で良い結果を導くように努力するが、根が悲観を愛するため、どうしても絶望方面へ進んでしまう。





さて、荻原浩氏の「押入れのちよ」。
しんみりとした切ない怖さのある短編集です。
表題作と「木下闇」が個人的に双璧です。
おやつのような感じで、さくさくと気軽に読めるところが良いです。
怖い話が苦手という方もすんなり入れると思います。

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