ASHINO KOICHI +plus
彩書家・蘆野公一の日々のつれづれ
玉つながり
2019/10/03
Thu. 04:21
姫路銘菓であるらしい、"玉椿"という和菓子を食べながら、思い出したことがある。

友人の部屋に入ると、ドレッドヘアの人の頭が吊り下げられていた。
一瞬、怯んだ。
レースのカーテンが引かれた窓辺。逆光の中でその頭はシルエットになっていた。
数時間後には、私の頭もこの横に並べられるのだ、と思った。カマキリのオスの生涯が頭をよぎった。
「タマヤナギ」と友人は言った。
玉柳。
それはそういう名前の植物だった。
シルエットを見た限り、鉢に入ったその玉柳は、イカしたドレッドヘアの人の頭にしか見えない。
私はその玉柳に「ヤニック・ノア」という名前を付けた。
緑色をした「ヤニック・ノア」。
いまも元気でいるだろうか。
本物のヤニック・ノアは現在ミュージシャンをしているらしい。健在で何よりだ。
玉つながりでもうひとつ、個人的な好みとして、玉こんにゃくを挙げたい。
割り箸に連なる、みっしりと味と色のついた玉こんにゃくにたっぷりの和芥子をつけて食べる。
至高だ。
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