ASHINO KOICHI +plus
彩書家・蘆野公一の日々のつれづれ
雨のち・・・。
2009/08/03
Mon. 02:17
朝、テニスに行こうと車に乗ったところで雨が降ってきた。
止むかと思い、そのまま少し待ってみたが
雨脚は強くなる一方で、テニスはけっきょく中止となった。
そのまま家に戻るのも能がないと思い、
あてもなく車を走らせることにした。
いや、意識の底では、
向かう所はそのときすでに決まっていたのだと思う。
みなとみらいを抜けてから16号線に入り、ひた走った。
オートワイパーが時折せわしなく動く。
友人が住んでいたマンションが見えてくる。
その友人は、大のギリシャ好きだった。
部屋の中を青と白できっちりと統一するほどで、
壁と天井を白のペンキで、
窓の桟などを青のペンキで塗るのを手伝わされたことがあった。
ブルーキュラソーを用い、
青い手打ちパスタをつくったりもした。
昨日のことのように脳裏に蘇る。
魔除けとして玄関に置いた、
ドラクマ硬貨はどうしたのだったろうか・・・。
ギリシャ狂の主がいなくなって十年ほど経つそのマンションは、
外観こそ変わっていないが、
内側は、たぶん今住んでいる人の色に染まっているのだろう。
雨に重く沈む海を少し眺めて家路についた。
ブルーキュラソーの匂いがどこからともなく流れてきた気がした。

止むかと思い、そのまま少し待ってみたが
雨脚は強くなる一方で、テニスはけっきょく中止となった。
そのまま家に戻るのも能がないと思い、
あてもなく車を走らせることにした。
いや、意識の底では、
向かう所はそのときすでに決まっていたのだと思う。
みなとみらいを抜けてから16号線に入り、ひた走った。
オートワイパーが時折せわしなく動く。
友人が住んでいたマンションが見えてくる。
その友人は、大のギリシャ好きだった。
部屋の中を青と白できっちりと統一するほどで、
壁と天井を白のペンキで、
窓の桟などを青のペンキで塗るのを手伝わされたことがあった。
ブルーキュラソーを用い、
青い手打ちパスタをつくったりもした。
昨日のことのように脳裏に蘇る。
魔除けとして玄関に置いた、
ドラクマ硬貨はどうしたのだったろうか・・・。
ギリシャ狂の主がいなくなって十年ほど経つそのマンションは、
外観こそ変わっていないが、
内側は、たぶん今住んでいる人の色に染まっているのだろう。
雨に重く沈む海を少し眺めて家路についた。
ブルーキュラソーの匂いがどこからともなく流れてきた気がした。

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