ASHINO KOICHI +plus
彩書家・蘆野公一の日々のつれづれ
現象学の家路
2013/04/20
Sat. 04:04
たぶん解ってくれると思う。と、「すーちゃん」という漫画を教えてもらった。
主人公は30代半ばの独身女性で、彼女の心の声がきわめてシンプルに描かれていて、いくつかの話を見せてもらったが、そのどれもが実に共感できるものなのだ。

ひとり、家に向かう道でよく「すーちゃん」のようなことを考えている自分がいる。
雨が降っていたり、にぎやかな場所からの帰りだったり、街灯の下、自分の影がスーパーの袋をもっているのに気づいたりすると、その頻度は大きく増す。
私の場合、どうしてだか帰途に限ってそのような現象学的思考が訪れる。理由はわからないのだけれど。
いや、ほんとはちょっとだけわかるんだけど。
人が待っているであろう場所に帰る人を見るとき、自分の中に意識の三重性がうまれる。
待っている人のところに帰るその人そのものの視点と、その人を待つであろう人の視点。このふたつは想像して胸が暖かくなっていい。
もうひとつが図らずも自分を外から視てしまうやつ。これがものすごく厄介。
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