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ASHINO KOICHI +plus

彩書家・蘆野公一の日々のつれづれ

消えたおばあさん 

2013/06/04
Tue. 03:43



このブログにも何度か登場しているマンションの名物おばあさんを今年に入ってから一度も見かけていない。
去年の暮れまでは、多いときには一日に4回も顔を合わせ、その嵐のような奇行ぶりに手を焼いていたのだが、こんなに平和な凪のような日が半年も続くと、さすがになにかあったのだろうと推測してしまう。

一番最後に見た日のことは、しっかりと記憶に残っている。
うちのマンションのエントランスは、自動ロックではあるが開閉は手でおこなうタイプのもので、ドアが閉じると何秒か後に自動施錠される。
しょっちゅう出たり入ったりしているおばあさんは、その日、いちいち解錠するのが面倒くさかったのだろう、(たぶん)自宅の炊飯器を持ってきて、ドアが閉まらないように重しにしていたのだ。炊飯器を地面に直置きである。
家の人に怒られるんじゃないですか、と私が通りがかりに言うと、おばあさんは、それはさっき警察が来て置いていったんだよー、などと怪しい光の宿った目でわけのわからないことを言う。あまり関わらないようにしているので、ああ、そうですか、とそのときはスルーしてしまったが、たぶんその後、家の人にこっぴどく怒られたのではないだろうか。
そしてそれが大きな転機となって、なにかの施設に入れられてしまったり、あるいは自宅軟禁されてたりするのではないのだろうかと考えてしまうのだった。



R0019537.jpg



オリーブの実がここから大きくならない。
なぜ!?栄養不足?


 

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