ASHINO KOICHI +plus
彩書家・蘆野公一の日々のつれづれ
いとなみの音
2013/08/11
Sun. 05:20
筆で紙に文字を書く時、筆の毛と、紙の繊維が擦れる音が生まれます。
とても小さな音ですが、私はこの音をとても大事にしていて、周りに他の音がたくさんあっても聴き取ろうと耳を傾けます。
野菜を切ったときの瑞々しい音、グラスに氷を入れる音、そこに飲み物を注ぐ音、物を洗うときの水の音、器どうしが触れ合う音、キーボードを打つ音、日常のいとなみから生まれる音を意識すると、その行為を濃く、楽しく実感できる気がします。
料理教室(書道教室でもいいのですが)などで、手元の音を高性能マイクで拾い、所作をリアルタイムでヘッドフォンで聴く、なんていうお稽古ごとがあれば、なかなかに面白いと思うのですが、どうなんでしょう。いちいちそんなことしなくても個人個人で耳をそばだてればいいと言われれば、まあその通りなんですけど・・・。でも、都内でやったら受けそうな気もします。

朝4時から断続的に窓のすぐそばで蝉が鳴いていて五月蝿いです。朝の4時ですよ!「八月蝉い」って書いてもいいくらい。
この時間帯、個人的にこれはあまり歓迎しない音です。
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